テレビでは賑やかだが、特殊詐欺など自分には無縁だと思っていた。ところが、今年7月の初めころ、わが家にも怪しげな電話がかかってきた。
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スマホや携帯電話なら画面に相手の電話番号や名前などが表示されるが、固定電話では特別な契約をしていないと、相手がだれだか分からない。
受話器を取ると「警察のものですが、」と、くぐもった声。あまり悪いことをした覚えはないが、警察と聞くと少し不安になる。
「個人情報が漏れていますので……」と言う。
だが、警察からの電話にしては通信状態が悪く、はっきりと聞き取れない。
「どんな個人情報が洩れているのか教えてほしい」と頼むと
「電話では答えられない」と答える。なんか変だなあと感じ、所轄と名前を尋ねた。
「じゃあ、これから直ぐ署まで行くから」と言うと、慌てた様子で、
「今日は、署で大きな行事があり、パトカーで満車なので、駐車できません。でも、車種とナンバーを教えていただければ、駐車できるよう手配します」と、しどろもどろの答え。
あの広い駐車場がパトカーでいっぱいになるはずがないーーーますます怪しい。しかし、車のナンバーくらいならと4つの数字だけを教えた。
その後、面会時間のアポを取り、不審に思いながらも地元警察署の生活安全課に行った。要件を伝えて面会を求めると、案の定、「うちの課にはそんな名前の者はおりません。最近、同じような通報がいくつか来ています」と女性警官が答えた。電話のやり取りの正確な情報提供をし、近所の駐在所にも詳しく報告した。
かつてよく使われていたオレオレ詐欺は振り込め詐欺の一種で、特殊詐欺は、だまして金銭の振り込み等を要求する犯罪行為の総称である。最近では詐欺の手口がとても巧妙かつ複雑になり、「私は絶対に騙されない」と思っていても簡単に騙されるそうだ。
事実、筆者も危うく騙されそうになったのだから、油断は大敵である。件(くだん)の偽警官は、「最近オレオレ詐欺が多いですから、気を付けてくださいね」と優しく言って電話を切った。くわばらくわばら……。
H31.11月号 陽だまり語録 134
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