オクトパス

　タコのことを英語でオクトパスという。語源はギリシャ語である。オクトが8、パスは足、つまり8本足を意味するが、タコの名産地・宮城県の南三陸町には合格祈願・復興祈願の

「オクトパス君」がいる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　▲オクトパス５（非売品）

「南三陸復興ダコの会」の公式ホームページによると、彼は2009年10月8日生まれ。「置く」と「パス」するということから、合格祈願のお守りとしても人気のキャラクターだ。

　ところが、3月11日の大震災による大津波によって、工場などが流されてしまった。被災して壊滅的な被害を受けた地域や多くの方々と同様、すべてが失われてしまったのである。

　こうした状況の中から、もう一度町を復興したい、亡くなった多くの方々のためにも、元気な故郷を取り戻したいという人たちの輪が広がっている。

　その中でオクトパス君は、単なる受験のお守りだけではなく地域を明るく元気にするために「ゆめ多幸鎮」として復活した。この「ゆめ多幸鎮オクトパス君」には、定番の赤に加えて金箔で仕上げられた黄金のアイテムもあり、町の復興へのキャラクターとしても大きな期待がかけられているのである。

　さて、私はこの初代オクトパス君の誕生の少し前から「合格億叶派主：ごうかくオクトパス」という受験お守りを作っていた。タコをモチーフにしたところは南三陸のオクトパス君と同じであるが、「合格億叶派主」はタコのお坊様が「５」を書いている簡単なイラストカードで、オクトパス（置くとパス）、５を書く（合格）、さらに滑らないように吸盤模様の袈裟を着ているのだ。

「このお守りは気休めにはなるけど、結果は自分の努力しだいだよ」と言いながら、我が家で開いている「勉強おたすけ塾」の生徒達に渡しているが、今年もお陰様で今のところ100％の合格率を誇っている。というわけで今月号は、このへんで終わることに致します。

　え、何それ？“おち”がないじゃないの？と、お尋ね下さらないようにお願いします。

復興のオクトパス君に“おち”があってはならないのだ。合格億叶派主は “落ち”ないのだ。

H27.4月号　陽だまり語録　８０　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　▲新作品　AKGオクトパス